社殿を造営中、大神様にお鎮まりいただく仮殿を建設するための地鎮祭です。古式に則り仮殿建設用地の四方及び中央に五色の御幣と盛砂を設け、まず本殿にて奉告祭を斎行しました。続いて仮殿建設用地に場所を移し、地鎮の儀を執り行いました。
仮本殿は、平成27年に斎行されました京都市左京区の賀茂御祖神社(下鴨神社)第34回式年遷宮で用いられた仮殿を下賜されたものです。さらに仮本殿の前面・四方を囲むように、新たに仮拝殿を建設いたしました。これらの仮殿は5月末に設置・建設が完了し、清祓を斎行いたしました。
現在の本殿から仮殿へ大神様をお遷し申し上げる神事であり、浄夜の中で斎行いたしました。まず現在の本殿において、新たな仮殿へお遷し申し上げる旨を大神様に奏上する本殿祭を斎行しました。その後笏拍子の合図により境内の照明が一斉に消灯し、雅楽の荘厳な音色と神職・奉仕者による「おー」という警蹕(けいひつ)の声が響く中、大神様が出御され、遷御の儀が始まりました。仮本殿に入御された後、造営の間仮殿にお鎮まりいただく旨を大神様に奏上し、約1時間半の遷座祭が終了しました。
これまで大神様がお鎮まりいただいた旧本殿を解体する前に、工事の安全を祈る解体清祓を斎行しました。この後、旧本殿は御用材1本1本丁寧に解体されました。そしてこれらの御用材は、修理を施した上で再度新本殿に用いられます。旧幣殿及び旧拝殿は新しい社殿に向けて完全に解体されました。
新本殿造営のための地鎮祭です。古式に則り本殿建設用地の四方及び中央に、五色の御幣と盛砂を設け、まず仮殿において奉告祭を斎行しました。続いて本殿建設用地に場所を移して、地鎮の儀を執り行いました。
上棟とは、建築物の柱や梁が組み立てられた上に棟木を据えることを指します。その折に斎行されるのが上棟祭であり、木々を司る神々をお招きし、いつまでも家屋が無事であるようにと願う神事です。
本殿建設用地に設置した祭壇において、修祓・祝詞奏上などの諸神事が進行する中、古式に則り「上棟の儀」が行われました。まず「清祓の儀」において新本殿の棟木をお清めした後、「曳綱(ひきづな)の儀」において参列者全員で綱を持ち、棟木を棟に曳き上げる所作を行いました。次に工匠らによって棟木を棟に打ち固める所作を行う「槌打ちの儀」、そして餅銭を散じて災禍を除く「散餅・散銭の儀」を執り行いました。続いて本造営に関する記録を記した「棟札」を御本殿に奉安する「棟札奉祀の儀」が行われ、宮司から工匠長に棟札が授けられ、最後に参列者が玉串拝礼し、約1時間にわたる神事を終えました。
曳綱の儀
槌打ちの儀
散餅・散銭の儀
棟札奉祀の儀